群馬県で最初の社会医療法人 輝城会

 平成19年度の第5次医療法改正により、社会医療法人制度という新しい医療法人制度が誕生しました。その背景には、三位一体改革や地方財政の逼迫化等が、それまで公益性が高く採算性の低い医療(救急医療、へき地医療、周産期医療、小児救急医療、災害時の医療)を担ってきた自治体病院に慢性的な赤字体質をもたらし、場合によっては病院閉鎖に追い込まれるなど地域医療の危機的状況を招いたという現実があります。

 こうした現状の打開策として、民間である医療法人の運営上の知恵を活かしながら、公的要素の強い運営形態を課した新しい法人類型を創り、地域医療の主役を担わせることとしたのが、社会医療法人制度です。

 社会医療法人では、医療に関して法人税が非課税であるとともに、救急医療に関する資産も不動産取得税および固定資産税が非課税となっています。また自治体病院民営化の際などには、遊休病床が社会医療法人に優先的に割り当てられるなどの優遇措置がありますが、その一方で理事監事などの役員構成や、解散時には、残余財産を国あるいは地方自治体に帰属させるなどの厳しい制約が課せられています。

 令和4年4月1日時点で、全国の社会医療法人数は343法人ですが、群馬県では最初に、沼田脳神経外科循環器科病院(社会医療法人輝城会)が平成21年7月に救急医療の要件で認定を受けました。

 沼田脳神経外科循環器科病院では、平成25年7月にへき地医療の要件でも認定を受け、今後も「24時間365日断らない救急」を実践すると同時に、山間部に位置する利根沼田地域において、あたたかく心のこもった医療を実践していく所存です。