仮面高血圧・隠れ高血圧とは
健康診断や医療機関へ受診した際の血圧は正常ではあるけれど、それは日常生活における血圧の極一部でしかありません。
血圧は24時間常に変動しているため、一時の血圧を評価しただけでは、本当の意味での「高血圧症」を発見することはできません。
そのため、医師が「自宅での血圧を記録してきて下さい」と指導します。
病院での血圧と自宅での血圧の差が大きい場合は、「仮面高血圧・隠れ高血圧」などと呼ばれています。
仮面高血圧・隠れ高血圧の分類
- 白衣高血圧
- 家庭での血圧は正常だけれど、病院での血圧が高くなってしまう方です。
- 逆白衣高血圧
- 家庭での血圧は高いけれど、病院や健康診断などのでの血圧は正常である方です。
- ストレス高血圧
- 仕事中などの高ストレス環境下において、血圧が高くなってしまう方です。
また災害などによるストレスも、見過ごすことのできない要因です。 - 早朝高血圧
- 朝起床時に血圧が高くなってしまう方です。
脳梗塞・心筋梗塞などの脳・心臓疾患は午前6時から正午に多く発症することが知られております。
また睡眠時無呼吸症候群も、早朝高血圧に関与しているようです。 - 夜間高血圧
- 通常、夜間寝ている間は血圧が下がりますが、それが下がらない方です。
検査方法
一般家庭で測定することのできる血圧計が普及しています。
血圧の気になる方やそうでなくても、普段のご自分の血圧を測定・記録することは、脳・心臓疾患の早期発見・予防のために望ましいです。
また血圧計も他種類販売されており、その中でも上腕部に巻いて測定する機械がよいとされています。
血圧を測る部位によって、値が変わってくるからです。
測定のタイミング
朝起床後1時間以内に、トイレを済ませて、朝ご飯を食べる前・薬を飲む前に、座った状態で1~2分安静にした後、測定します。
また、寝る直前(布団に入る直前)、座った状態で1~2分安静にした後、測定します。
医師の指示があれば、その都度回数を増やして下さい。
専用の医療機器を使う
ABPM(携帯式血圧測定監視法(Ambulatory Blood Pressure Monitoring))があり、24時間血圧を測定・記録することができます。
当院には、この専用の医療機器を準備してあります。