令和6年12月1日(日)、嬬恋村役場にて群馬県認知症疾患医療センターの指定後、第9回目となる住民公開講座~認知症に寄り添い、住み慣れた地域で暮らす~を開催しました。初の試みである嬬恋村での開催であり、当院からは遠隔地ということもあって参加者はごく少数となってしまうことを懸念しておりましたが蓋を開けてみれば多くの地域住民の方々にご参加いただき、ホッとした次第です。
プログラムについては、はじめに私より『認知症疾患医療センター活動報告』と題し、吾妻脳神経外科循環器科及び認知症疾患医療センターの概要や事業内容、活動実績などについてご報告いたしました。続いて、当院の理学療法士3名による『認知症予防体操』を行いました。国立長寿医療研究センターが開発した運動と認知課題(計算、しりとりなど)を組み合わせた「コグニサイズ」を中心に体操のレクチャーを行いました。会場参加型であった事もあり、皆様にも熱心にお付き合いいただき、会場全体に一体感が生まれ、非常に盛り上がりました。最後に、当院認知症疾患医療センターのセンター長である久保田院長が『認知症に向き合う』と題し、講演を行いました。加齢に伴うもの忘れと認知症の違い、認知症の症状や予防方法などについて分かりやすく説明しました。参加者の方々が講演に聴き入っている様子や熱心にメモを取られている光景が見受けられ、また、講演終了後の質疑応答のコーナーでも会場から活発に質問が飛び交い、認知症に対する関心が地域で高まっているのを感じました。
また、アンケート結果では、ご満足いただいた旨の回答が多く、「良い勉強になった」、「今まで何となく常識だと思っていたことが違っていて、新しい発見がありました。他の人にも聞いてほしいと思ったのでまたこの講座をお願いします」や「誰にでも分かるやさしい話し方で良かった」など、多くのお褒めの言葉を頂戴しました。今後も定期的に開催するとともに、アンケート結果を踏まえ、ご希望の多い認知症患者さんへの対応方法や福祉サービスなどについても皆様に情報提供していきたいと考えています。
結びに、会の運営に当たり、ご協力いただいた皆様、誠にありがとうございました。この場を借りて感謝申し上げます。今後とも宜しくお願いいたします。

久保田センター長による講演

認知症予防体操

認知症疾患医療センター活動報告