夜間せん妄について

 夜間せん妄と呼ばれる状態である可能性が大です。

 せん妄というのは、幻覚、妄想、興奮、失見当識(見当識というのは、現在の年月や時刻、自分がどこに居るかなど基本的な状況把握のこと。それが失われた状態)を起こしている状態です。簡単に言うと「軽いパニックを起こしている状態」「周囲の状況が飲み込めず混乱している状態」です。

 夜間は暗いため、昼間よりも周囲の状況を認識することが難しく、そのため不安感や恐怖感が増し、せん妄を起こしやすいです。私たちも、夜間は周囲がよく見えず不安感を覚える場面がありますが、認知症の方はそれを強く感じるようです。

 この様な場合は、部屋や廊下など周囲を明るくしたり、そばで手をさすってあげたり、不安感や恐怖感から解放されるように安心できる状態を作るのが良いです。

 【注】せん妄とパニックは厳密には同じ意味ではありません。「焦燥感・焦り(あせり)のないパニック」がせん妄に近い意味になります。

問題行動専門もの忘れ外来

 問題行動(怒りっぽい、徘徊、介護拒否、物盗られ妄想、幻覚等)は認知症の合併症状です。認知症と問題行動は同時に診断・治療するをする必要があります。

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