幻覚・幻視について

 頭ごなしに否定するのは、良くありません。本人は「見えている・そこにいる(ある)と信じている」ため、「見えない・居ない」など否定すれば、「私を理解してくれない・馬鹿にしている」など悪い感情を残し、ますます孤独感を強めてしまいます。

 本人の中では、幻覚が真実であると思い込んでいます。例えそれが幻覚、幻であっても、誰しも自分が信じているモノを頭ごなしに否定されれば、憤りを感じるのは当然です。

 こんなときは、否定せずに肯定するような演技をしてみてはいかがでしょうか。虫が見えると言ったら「私が追い払うから(部屋を掃除するから)、こっちで休んでいて下さい」といって部屋を移動させ環境を変えてみる、など。

 知らない人が居ると言ったら、「電気(ガスや水道)のメーター確認の人がさっき来てたみたいよ」「さっき宅配便(郵便)の人が来てたよ」など。

 必ずしも辻褄を合わせたり、真実であることは必要なく、その時のひらめきとアドリブで対応している方が多いようです。

 これは認知症という病気の症状のひとつですので、否定せずに本人の話しにあわせてみてはいかがでしょうか。

問題行動専門もの忘れ外来

 問題行動(怒りっぽい、徘徊、介護拒否、物盗られ妄想、幻覚等)は認知症の合併症状です。認知症と問題行動は同時に診断・治療するをする必要があります。

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