ドライマウスの治療
ドライマウス・口が渇く状態とは
専門用語で、「口腔乾燥症(口腔乾燥症)」と呼ばれます。様々な原因により、唾液の分泌量が低下し、お口の中が乾いてしまう病気です。原因もひとつではなく、複数である場合が多いため、治療の第一歩は原因を調べることから始まります。
唾液には雑菌の繁殖を防ぐ作用がありますが、お口が乾燥するとその作用が失われてしまい、雑菌が繁殖しやすくなるため、口臭の原因ともなります。
また、外界と直に接する口腔内は、常に粘膜のバリアーで覆われています。このバリアーはお口から入ってくるばい菌から体を守る役割があります。しかし、乾燥が天敵です。
乾燥するとそのバリアーが弱まってしまい、感染症にかかりやすくなってしまいます。
ドライマウスの自覚症状
口臭・乾いた食品を上手く食べられない・食べ物を上手く飲み込めないと言った症状があります。
上手く飲み込めないという症状を放置すると、誤嚥性肺炎にかかりやすくなってしまいます。
ドライマウスの原因
加齢・ストレス・唾液腺障害・偏食・喫煙・薬剤の副作用などがあります。また自己免疫疾患のひとつである「シェーグレン症候群」も原因となります。また心身的な問題である場合もあります。
薬剤性
最も一般的な原因と言われています。一般処方される薬剤のうち、80%が口腔乾燥を引き起こすという、報告もあるようです。通常は原因の薬剤を中止すれば回復しますが、まれに回復しないこともあるようです。
放射線
頭頸部癌に対し、放射線治療を行った場合に唾液腺にも放射線が照射されるため、これにより分泌量の低下が引き起こされ発症します。
ドライマウスの治療
生活習慣の改善や対症療法が中心となります。
禁煙・減煙・食事指導などの生活習慣の改善。唾液の補充(人工唾液)、保湿用マウスピースや投薬もあります。
なにかしらの基礎疾患がドライマウスの原因であると判明した場合は、こちらの治療も同時に行います。