徘徊は、今自分が居る場所が現在の自分にとって馴染みのない環境・居心地の悪い環境であったり、違和感を感じる場所であるため、安心できる場所を求めて、例えば生まれ育った家であったり、以前勤めていた会社であったり、自分の居場所を求めるための行動だそうです。何かしらの目的があるため、それを邪魔されぬようこっそり出かけます。

 また抑制されればされるほど、何が何でも出かけようとするようです。

 本人はその目的を達成するために目的地へ向かうのですが、記憶障害のため途中で本来の目的を忘れてしまい、また現在地が分からなくなってしまいます。そのままどこか遠方まで行ってしまいます。

 自宅周辺ならまだしも電車などで遠くへ行き警察に保護された、自動車を運転して事故を起こしたなどのニュースにもなることがあります。

 そのようなことにならないように、ベッドへ縛り付けたり、自室へ閉じ込めておきたくなる気持ちにもなります。

 このような事をしても、本人は迷子になったことや、家族に迷惑をかけてしまった事ことを覚えていなかったり、いくら諭してもわかってもらえません。「何もしていないのに、なぜ閉じ込めるのか」「こんな扱いは理不尽だ」と感じます。そして暴力的になったりと、ますます認知症症状や問題行動が酷くなることが多いです。

 このような時には、「送りますよ」など声をかけて一緒に歩き、折を見て「そろそろ帰りましょうか」と誘導してみて下さい。

 常に見ているわけにもいかないと思いますので、迷子になってしまった場合に備えて、洋服などに連絡先を縫い付けておくのも良いでしょう。

 ですが、すべての洋服に縫い付けるのは大変です。外出時には必ず身につける(であろう)「靴」に目立たないように連絡先をくっつけておくのも良いかもしれません。

 他にも、過去に本人が習慣的に訪ねていた場所や馴染みの場所、習慣的に行っていた行動(趣味など)などをあらかじめ確認しておくのも良いです。

 厚生労働省のホームページにて各都道府県の行方の分からない認知症高齢者等に関わる情報が乗せられています。